最愛。
結局、あたしと宇宙の間にはたくさんの女の子たちが集まり、あたしたちは別れた。

宇宙の席から遠い志織の席に座る。

志織は、前の席の椅子にまたがり、向かい合う。

蒼井くんと、幼なじみなの?!

とでも言いたそうな目で見てくる。

「志織、蒼井くんにしようかなぁ。

他の二人はレベル高そうだし、相手にされないだろうなぁ。

それに比べて蒼井くん、おもしろそうだしっ!!

さっきの慌てぶりを見てしまったからねぇ……」

と、言いながら嬉しそうに笑ってる志織。

中学校のときとは大きく変わり、恋をして幸せになるんだ。

って、すっごく気合い入れて言ってた。

きっと、本気なんだろう。

「そういえば、宇宙以外の残りの二人って、志織は見たことあるの?」

レベル高そうって言ってたし…

「一応、あるよ。

確か、うちのクラスの両隣だって聞いたけど…歩月、見に行きたいの?!」

大きな目を細め、ニヤニヤとこちらを見ている。

左隣のクラスには、NO. 1。

右隣が、No. 2。

そして、このクラスにいる宇宙がNo. 3。

そう呼ばれてるらしい。

この高校はアホ高校だけど、そのすぐ近くには有名なお嬢様が通っている女子校があるから、そこからこの三人を狙ってやって来る人もいるらしく…

「よっしゃ。じゃ、まずはNo. 2からねっ!!」

そう言ってあたしの手を取って引っ張っていく。

10秒でついた教室の後ろを除いてみると、カーテンで顔が隠れている一人の男を発見。
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