最愛。
遠くから見てもわかった。

その人がNo. 2だってこと。

ただ座っているだけなのに、みるみる内に男の子たちがNo. 2の回りに群がる。

間も無く、その人は笑顔になった。

みんなで仲良く笑っている。

すごく楽しそうで、見ているだけであの人の世界に吸い込まれていきそう。

「男友だちが多くて、みんなの人気者の秦矢 柊(はたや しゅう)

いつでも笑ってるから女子がキャーキャー騒ぐんだけど、回りに引っ付いてる男子のせいからか、女子はなかなか近づけないらしい。

すっごく一途だって噂もあるから、本気の子も多いみたいよ。」

「またそうやって、すっごく詳しい情報…

ほんと、志織って何者なのよ。」

呆れた様に言うあたしに、志織は言う。

「こんなの調べなくても、噂で耳に勝手に入ってくんのよ。

まさか、この辺に住んでる人で知らない人がいるなんて、思わなかったわ。」

逆にビックリされてしまった…

けどまぁ、普通人様のことなんてそんな詳しくないでしょ?!

なんでもいいんだけど、別に。
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