華の涙
「一…之助様」
「夕菊……」
抱きしめ合い、
そのまま布団へと倒れた。
口付けを交わし、
彼の手が、舌が、熱い視線が、
私を溶かしてゆく……
「ん…ぁあ……」
優しく、愛おしそうに
抱いてくれる一之助様
優しい口づけも、
甘くてクラクラするような口づけも
一之助様の温もりは
私を包み込んで幸せにしてくれる。
一之助様と過ごすこの時間は、
私にとって至福の時………
眠りにつく彼の表情は
とても綺麗で………
伏せた長い睫毛と
役者のように整った顔、
鍛えられた体、
私を呼ぶ少し低くて甘い声、
一之助様の、すべてが愛おしい