帰宅部にお任せを
主と下僕にさようなら
欲張りになってはいけない。
それは、あらゆる場面で聞いたことのある言葉―…。
「「今日は遅刻しませんでしたけど!」」
喧嘩口調。
あの古くて大きな扉を壊れるんじゃないかってくらい、乱暴に開けたのはわたしと廉だった。
「まあ、遅刻しないのは当然だよね」
そんなわたし達の苦労は楓の一言により右から左へ受け流される。
どうやらわたし達より、その目を通している新聞が大切なようで。
このアホ楓!
わたしはこちらに見向きもしない楓を盛大に睨みつけてやった。
「「おっはー」」
続いて挨拶をしたのは、オセロで盛り上がっている曽良と颯。
相変わらず十夜はパソコンと仲良しで、無言。
全員集合のようだ。
…それにしても、何で他のメンバーは集まりがこんなにも良いのよ。
今日は早く来たつもりなのに。