帰宅部にお任せを
わたしの視線に気づいたのかもしれない。
「ごめんね。汚いよね」
ユマさんはそう言って、それらの資料を足で隅っこに追いやった。
「いえ、ありがとうございます…」
何だか気を遣わせてしまったみたい。
「いーよ、座って」
それから、わざわざソファーの埃まではらってくれたユマさんはそこに座るように言った。
またまたすみませんと頭を下げ、言う通りにする。
ユマさんは自分が座る方のソファーは適当に自分が座る部分だけ、埃を落として座った。
「わたしに訊きたいこと、あるんじゃないの?」
…鋭い。
どんな質問でもかかってきな、というユマさん。
でもいくらそう言われたからって、
-…帰宅部の復讐、辛くないですか?
なんて、聞けるわけがない。
今は本当に帰宅部の復讐にあっているか知りたいだけ。
少し考えてからこう尋ねてみることにした。
「最近、辛いこととかあります?」