俺は今日も自転車の君に恋をする
「湊、おはよー。ってすごいクマだな。イケメンがそんなクマつくっちゃダメだろ」
席に着くと同時に陽太が話しかけてきた。
そう。俺は亜紀先輩との勉強合宿が楽しみすぎたんだ。
だからただ眠れなかったってだけで。
「おはよ。俺はイケメンじゃないし」
「え、お前無自覚かよ」
「無自覚ってなんだよ。俺はイケメンじゃないし、俺よりも陽太のほうがイケメンだろ」
「いや、それほどでも」
「照れんな。そしてナルシ」
「いーじゃねぇかよ。こんだけ女の子から視線もらっといてかっこよくないって言ったほうが嫌味だろ?」
まぁ…確かに。
今でもかなりの女子が陽太をちらちらと見てる。