ヒーロー〜ツンデレ彼女が素直になるとき〜
あれは高2の時だった。
ハンバーグ屋でバイトしていたわたしは、いつも通り仕事をこなしてた。
休憩時間になったから、同い年で同じ時期に入った、バイトを終えた華織(カオリ)と休憩が一緒になった藍那(アイナ)と、スタッフルームでお茶を飲みながら話してた。
「華織〜、あたしに彼氏ちょ〜だ〜い。今からデートなんでしょ〜」
「やーだよっ。藍那も彼氏作ればいいじゃん。てゆーか、キッチンの花形さんとはどーなったの?」
「あ〜、なんかね〜。なかなか落ちないよ。だからもういっかーって感じ」
「なにそれ。柚衣は?長いこと彼氏いないんだよね?」
「まぁね〜。わたしは、華織や藍那みたいに可愛くないから」