secret name ~猫と私~
異動も無事終わり、会社を出る。
残業もほとんどなく一日を終わらせられたのは、セッテが皆を鼓舞したおかげか。
佳乃が口を出す前に、全て上手に立ち回ってくれた。
企画課の社員達は皆、これから引っ越し祝いと称して、飲み会に行くらしい。
恐る恐るだが、佳乃も誘われた。
しかし自分が行っては雰囲気が悪くなると思い、断ってしまった。
新しいメンバーは皆楽しそうに盛り上がっていたし、盛り下げそうな自分が行くのは申し訳ない気がして。
さっさと会社を後にする佳乃の後ろから、走ってくる足音がする。
「高村さん!」
ビルを出て数メートルもいかないぐらいで、良く知った声に呼び止められ、振り向く。
「七海君・・・」
「おいてかんといて。寂しいやん。」
大して息も上がらず、困ったように笑うセッテ。
佳乃は驚きを隠して向き直る。
部署の皆と飲み会に行くかと思っていた。
今日こそは、断りきれないだろうと。
残業もほとんどなく一日を終わらせられたのは、セッテが皆を鼓舞したおかげか。
佳乃が口を出す前に、全て上手に立ち回ってくれた。
企画課の社員達は皆、これから引っ越し祝いと称して、飲み会に行くらしい。
恐る恐るだが、佳乃も誘われた。
しかし自分が行っては雰囲気が悪くなると思い、断ってしまった。
新しいメンバーは皆楽しそうに盛り上がっていたし、盛り下げそうな自分が行くのは申し訳ない気がして。
さっさと会社を後にする佳乃の後ろから、走ってくる足音がする。
「高村さん!」
ビルを出て数メートルもいかないぐらいで、良く知った声に呼び止められ、振り向く。
「七海君・・・」
「おいてかんといて。寂しいやん。」
大して息も上がらず、困ったように笑うセッテ。
佳乃は驚きを隠して向き直る。
部署の皆と飲み会に行くかと思っていた。
今日こそは、断りきれないだろうと。