secret name ~猫と私~
先日の飲み会は4人だったが、今日は偶然会った2人で、静かなワインバーに来ている。
平日、こうやってセッテと食事を共にしないのは、久し振りだ。
グラスを静かに乾杯させ、飲み干す。
デカンタで頼んだ赤ワインは、この分だとすぐになくなるだろう。
「佳乃。」
誘ったくせに口数の少なかった香里が、口を開く。
「何?」
「さっきのが、こないだ言ってた猫?」
「そうよ。」
何を聞かれるのかと思えば、そんなこと。
佳乃は二杯目を軽めに注いで飲みほし、少なくなっていた香里のグラスにも注ぐ。
「めちゃめちゃ、いい雰囲気じゃない・・・2人とも。」
「はぁ?」
話を聞けば、どうやら香里は佳乃らしき横顔を見かけ、誰か確かめる為にしばらく2人の様子を見ていたらしい。
「またその話?何もないわよ。」
「いや、あるでしょ。あの雰囲気は絶対あったはず。」
正直うんざりだ。
恋愛話はこの間の飲み会でお腹いっぱい。
香里と2人ならば、仕事の話も聞けるかと思って、誘いに乗ったのに。
平日、こうやってセッテと食事を共にしないのは、久し振りだ。
グラスを静かに乾杯させ、飲み干す。
デカンタで頼んだ赤ワインは、この分だとすぐになくなるだろう。
「佳乃。」
誘ったくせに口数の少なかった香里が、口を開く。
「何?」
「さっきのが、こないだ言ってた猫?」
「そうよ。」
何を聞かれるのかと思えば、そんなこと。
佳乃は二杯目を軽めに注いで飲みほし、少なくなっていた香里のグラスにも注ぐ。
「めちゃめちゃ、いい雰囲気じゃない・・・2人とも。」
「はぁ?」
話を聞けば、どうやら香里は佳乃らしき横顔を見かけ、誰か確かめる為にしばらく2人の様子を見ていたらしい。
「またその話?何もないわよ。」
「いや、あるでしょ。あの雰囲気は絶対あったはず。」
正直うんざりだ。
恋愛話はこの間の飲み会でお腹いっぱい。
香里と2人ならば、仕事の話も聞けるかと思って、誘いに乗ったのに。