secret name ~猫と私~
静かな帰り道。
ふわふわと、気持ちよく酔っている感覚。
隣に空いた、空間。
いつもはセッテが居た。
どんなに遅くても、彼が隣に居たのに。
(今日の私、どうかしてる。)
そんな些細なことを寂しく思うなんて、今までの自分には無かった。
いつの間にか、大きくなっていた彼の存在。
マンションに着いて、ただいまと言っても、誰からも返事は帰ってこない。
セッテが一緒に居れば、隣から『お帰りなさい』と、聞こえてくるのだが。
「あー・・・もう!」
ソファーにバッグを投げ出し、どさっと座る。
少し酔いのまわった頭がぐらぐらしたが、天井を見上げて目を閉じれば、少し良くなった。
(気付かなければ、良かった。)
こんなにセッテの事ばかり考えるのは、気付いてしまったからだ。
香里に会わなければ、彼女と飲みになど行かなければ、こんな事にはならなかったに違いない。
ふわふわと、気持ちよく酔っている感覚。
隣に空いた、空間。
いつもはセッテが居た。
どんなに遅くても、彼が隣に居たのに。
(今日の私、どうかしてる。)
そんな些細なことを寂しく思うなんて、今までの自分には無かった。
いつの間にか、大きくなっていた彼の存在。
マンションに着いて、ただいまと言っても、誰からも返事は帰ってこない。
セッテが一緒に居れば、隣から『お帰りなさい』と、聞こえてくるのだが。
「あー・・・もう!」
ソファーにバッグを投げ出し、どさっと座る。
少し酔いのまわった頭がぐらぐらしたが、天井を見上げて目を閉じれば、少し良くなった。
(気付かなければ、良かった。)
こんなにセッテの事ばかり考えるのは、気付いてしまったからだ。
香里に会わなければ、彼女と飲みになど行かなければ、こんな事にはならなかったに違いない。