secret name ~猫と私~
出社すれば、新しい場所に、いつもの面々。

今日は宣伝課との、広報部全体会議がある。
これからの方針を決める、重要な会議である。
午前中は、その会議に向けての案件をまとめるために忙しくしていたため、セッテの事を考えずに済んだ。

ドタバタとあわただしく昼休憩になり、佳乃は部署から一番近い休憩所に行って、きれいに包まれた、セッテの作ってくれた弁当を広げる。

バランス良く、彩られた弁当。

毎日よく作ってくれると、感心してしまう。
彼と一緒に食べるのだが、同じ弁当ではない。
佳乃の弁当以上に、彩りもバランスも良さそうだが、全く違ったものだ。
気になって聞けば、セッテの会社が用意してくれているのだそうだ。
だから、他の猫と同じものだという。

< 126 / 259 >

この作品をシェア

pagetop