secret name ~猫と私~
業務中には何も聞けないまま、昼になる。
各関係先への連絡は終わり、午後からは溜まったメールや業務の処理の続きをしなければならない。
いつものようにセッテと二人で、休憩室で弁当を広げたが、今日は何点か聞いてこなかった。
それほどまでにノーヴェが気になるのだろうか。
「七海君。」
呼びかければ、驚いたように顔を上げる。
またぼんやりしていたのだろう。
それでもすぐに、笑顔になった。
「どないしたん?」
いつもの笑顔なのに、少しだけ影がある。
会話がなかったせいで早く食べ終わった。
弁当を元のように包みなおし、セッテに向き直る。
「それ、こっちのセリフよ。九条さんと、何かあったの?」
真っ直ぐ見つめても、笑って誤魔化される。
「ん?いや・・・ちょい驚いただけやで。同じ会社に別々の飼い主で猫が2匹って、めったにないねん。同じ飼い主でなら、たまーにあるんやけどな。」
女の勘とでも、いうのだろうか。
それだけではないと、佳乃の中の何かが叫んでいた。
平静を装うので精いっぱいだが、それでも動揺しているところを見せたくないので、なんとかいつも通り話を続ける。
各関係先への連絡は終わり、午後からは溜まったメールや業務の処理の続きをしなければならない。
いつものようにセッテと二人で、休憩室で弁当を広げたが、今日は何点か聞いてこなかった。
それほどまでにノーヴェが気になるのだろうか。
「七海君。」
呼びかければ、驚いたように顔を上げる。
またぼんやりしていたのだろう。
それでもすぐに、笑顔になった。
「どないしたん?」
いつもの笑顔なのに、少しだけ影がある。
会話がなかったせいで早く食べ終わった。
弁当を元のように包みなおし、セッテに向き直る。
「それ、こっちのセリフよ。九条さんと、何かあったの?」
真っ直ぐ見つめても、笑って誤魔化される。
「ん?いや・・・ちょい驚いただけやで。同じ会社に別々の飼い主で猫が2匹って、めったにないねん。同じ飼い主でなら、たまーにあるんやけどな。」
女の勘とでも、いうのだろうか。
それだけではないと、佳乃の中の何かが叫んでいた。
平静を装うので精いっぱいだが、それでも動揺しているところを見せたくないので、なんとかいつも通り話を続ける。