secret name ~猫と私~
猫は納得いかないようです
「な・・・」
セッテは驚いて、目を見開く。
「俺、なんか悪いとこあったか?」
なんとか冷静な声で聞き返すことが出来た。
自分も完璧な人間ではないので、悪いところが全く無いとは言い切れないだろうが、何もわからないまま契約を切られるのは、納得がいかない。
「無いわ。」
あると、嘘でも言えたなら楽だったのか。
「ほなら、なんで・・・」
きっぱりと言い切った佳乃の前に出て、セッテは戸惑いながらも真っ直ぐ見詰める。
人通りの多い通りである事も忘れ、向かい合うと、佳乃は悲しそうに瞳を潤ませていた。
数歩も無い二人の距離なのに、遠く感じる。
人が行き交うざわめきさえ、どこか別次元のようだった。
セッテは驚いて、目を見開く。
「俺、なんか悪いとこあったか?」
なんとか冷静な声で聞き返すことが出来た。
自分も完璧な人間ではないので、悪いところが全く無いとは言い切れないだろうが、何もわからないまま契約を切られるのは、納得がいかない。
「無いわ。」
あると、嘘でも言えたなら楽だったのか。
「ほなら、なんで・・・」
きっぱりと言い切った佳乃の前に出て、セッテは戸惑いながらも真っ直ぐ見詰める。
人通りの多い通りである事も忘れ、向かい合うと、佳乃は悲しそうに瞳を潤ませていた。
数歩も無い二人の距離なのに、遠く感じる。
人が行き交うざわめきさえ、どこか別次元のようだった。