secret name ~猫と私~
「初めまして。今日からキミんとこの家事・仕事の手伝い、色々やらしてもらいます、セッテ言います。よろしゅうな。」
爽やかな笑顔で頭を下げるセッテ。
すらりとした長い手足に、少し幼さの残る目元。
短すぎない髪は適度にセットされ、恐らく誰からも好感を抱かれるだろう、優しげな雰囲気。
「た・・・高村佳乃です・・・よろしく。」
つられて頭を下げ、求められるままに握手をする。
大きな手が、佳乃の細い手を包み込んだ。
「ほな、さっそく仕事さしてもらいますわ。」
おじゃましますと上がり込んだセッテの手には、エコバッグに詰められた食材。
「朝ごはん、食うとらんのでしょう?作ります。」
「え?!」
それが、彼の仕事だと言うのだろうか?
廊下を歩き出すセッテを慌てて止め、朝食はいらないと伝えたら、ひどく残念そうな顔をされて、申し訳ない気分になった。
「なんや。もう食うたんかい・・・ほな、おべんと作るわ!」
確かに出社までまだ時間はあるが、普段弁当など持っていかないので困る。
「お、お弁当?」
「せや、特製弁当やで~♪」
嬉しそうに包丁や調理道具の場所を聞いてくるセッテに、つい答えてしまう。
30分後には、『はい!』と、小花柄のハンカチに綺麗に包まれた弁当を渡された。
爽やかな笑顔で頭を下げるセッテ。
すらりとした長い手足に、少し幼さの残る目元。
短すぎない髪は適度にセットされ、恐らく誰からも好感を抱かれるだろう、優しげな雰囲気。
「た・・・高村佳乃です・・・よろしく。」
つられて頭を下げ、求められるままに握手をする。
大きな手が、佳乃の細い手を包み込んだ。
「ほな、さっそく仕事さしてもらいますわ。」
おじゃましますと上がり込んだセッテの手には、エコバッグに詰められた食材。
「朝ごはん、食うとらんのでしょう?作ります。」
「え?!」
それが、彼の仕事だと言うのだろうか?
廊下を歩き出すセッテを慌てて止め、朝食はいらないと伝えたら、ひどく残念そうな顔をされて、申し訳ない気分になった。
「なんや。もう食うたんかい・・・ほな、おべんと作るわ!」
確かに出社までまだ時間はあるが、普段弁当など持っていかないので困る。
「お、お弁当?」
「せや、特製弁当やで~♪」
嬉しそうに包丁や調理道具の場所を聞いてくるセッテに、つい答えてしまう。
30分後には、『はい!』と、小花柄のハンカチに綺麗に包まれた弁当を渡された。