secret name ~猫と私~
夕方になり、最後の来場者が帰った。
会場を閉めて片付け、大型商品の引き取りも終わり、朝と同じように皆で集まる。
社長が前に立つ。
締めるところは締める社長なので、挨拶はきっちりしたいらしい。
普段あんなにフレンドリーな社長が、こういう挨拶の時には威厳が生まれるから不思議だ。
「皆、本当にありがとう。皆が頑張ってくれたお陰で、新たに2件、契約を結ぶ事が出来た。」
これだけ頑張って、まだ2件かと、佳乃は悔しくなる。
しかし、競争が激化しつつあるデザインビジネスのなかでは、貴重な2件だ。
新規獲得も大切だが、これまでお世話になった顧客も、今まで以上に大切にしなければ。
それが、新たな顧客を獲得する第一歩のはず。
「我が社はまだまだ発展途上だ。この2件の新規契約を励みに、どんどん成長していきたいと思っている。」
自分の在籍中に、中小企業という枠から出て、上場したい。
それまでは、この仕事を辞めたくない。
佳乃は入社以来、強くそう思って仕事をしてきた。
「今日は本当にお疲れ様。また週明けから、よろしく頼む。」
頭を下げた社長に、何処からともなく拍手が巻き起こる。
つられて佳乃も拍手をし、悔しさを隠した。
会場を閉めて片付け、大型商品の引き取りも終わり、朝と同じように皆で集まる。
社長が前に立つ。
締めるところは締める社長なので、挨拶はきっちりしたいらしい。
普段あんなにフレンドリーな社長が、こういう挨拶の時には威厳が生まれるから不思議だ。
「皆、本当にありがとう。皆が頑張ってくれたお陰で、新たに2件、契約を結ぶ事が出来た。」
これだけ頑張って、まだ2件かと、佳乃は悔しくなる。
しかし、競争が激化しつつあるデザインビジネスのなかでは、貴重な2件だ。
新規獲得も大切だが、これまでお世話になった顧客も、今まで以上に大切にしなければ。
それが、新たな顧客を獲得する第一歩のはず。
「我が社はまだまだ発展途上だ。この2件の新規契約を励みに、どんどん成長していきたいと思っている。」
自分の在籍中に、中小企業という枠から出て、上場したい。
それまでは、この仕事を辞めたくない。
佳乃は入社以来、強くそう思って仕事をしてきた。
「今日は本当にお疲れ様。また週明けから、よろしく頼む。」
頭を下げた社長に、何処からともなく拍手が巻き起こる。
つられて佳乃も拍手をし、悔しさを隠した。