secret name ~猫と私~
この年になって、イケメンで、年収も高くて、背も高い・・・そんな高望みはしてはいけないと、佳乃は思うのだが。

「うん。3ヶ月だけの、派遣?なのかな・・・猫って、知ってる?」

「猫?」

「猫って、技能集団の猫?都市伝説じゃないの?」

問いかけに、頷く。

噂だけは有名だったようだ。
佳乃も実際に出会ってみるまで、信じられなかった。
香里だけは、ああ・・・と言って、納得してくれた。

「知ってるの?」

「うちの会社にも、一時期居たよ。でも、イケメン・・・では、なかったかなぁ?」

香里はIT関連の大手企業に勤めており、そこにパソコンの得意な猫が1年ほどいたらしい。
容姿を聞いてみても、眼鏡だとか、小柄だとかで、セッテではなさそうだ。
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