secret name ~猫と私~
猫はそばにいます
社長室を出てからも、ぐるぐると頭の中で社長の言葉が回る。
『昇進に、変更はない。』
本来ならば、嬉しいだろう。
なのに、素直に喜べないのだ。
(私は、まだ肩書に見合う仕事をしていない・・・。)
納得がいかない。
まだまだ主任として、勉強すべきところがたくさんあったはずだ。
いくら今の仕事と変わらないからと言っても、主任と課長では、立場が違う。
「高村さん、大丈夫なん?めっちゃ顔色悪いで。」
のそのそと歩いていた佳乃の後ろから、聞こえたセッテの声に立ち止まり、振り向く。
「大丈夫に見える?」
「いや、見えへんけど。そないに昇進、嬉しないんか?」
「嬉しいわけ、ないじゃない!!」
完全に八つ当たりだ。
分かっていても、止められない。
「私はまだ、勉強不足だし。それに、部署内の皆にだって、好かれてないのは分かってる。」
こんなことをセッテに言っても仕方が無いし、困らせるだけだ。
彼は仕事でサポートしてくれているのだから、聞かずに無視するという選択は、無いというのに。
「なのに・・・昇進なんて・・・私はもっと、良い主任になりたかった!!」
泣き言を言うなんて、情けないと思いつつ、吐きだしたくて仕方が無い。
まだ出会って半月ほどの相手にこんなことを言うのは、きっと間違っている。
『昇進に、変更はない。』
本来ならば、嬉しいだろう。
なのに、素直に喜べないのだ。
(私は、まだ肩書に見合う仕事をしていない・・・。)
納得がいかない。
まだまだ主任として、勉強すべきところがたくさんあったはずだ。
いくら今の仕事と変わらないからと言っても、主任と課長では、立場が違う。
「高村さん、大丈夫なん?めっちゃ顔色悪いで。」
のそのそと歩いていた佳乃の後ろから、聞こえたセッテの声に立ち止まり、振り向く。
「大丈夫に見える?」
「いや、見えへんけど。そないに昇進、嬉しないんか?」
「嬉しいわけ、ないじゃない!!」
完全に八つ当たりだ。
分かっていても、止められない。
「私はまだ、勉強不足だし。それに、部署内の皆にだって、好かれてないのは分かってる。」
こんなことをセッテに言っても仕方が無いし、困らせるだけだ。
彼は仕事でサポートしてくれているのだから、聞かずに無視するという選択は、無いというのに。
「なのに・・・昇進なんて・・・私はもっと、良い主任になりたかった!!」
泣き言を言うなんて、情けないと思いつつ、吐きだしたくて仕方が無い。
まだ出会って半月ほどの相手にこんなことを言うのは、きっと間違っている。