背中を合わせて【完】
「毎朝来てたら未夜の行動がだんだんわかってきた。雨の日は公園には来ない。それから...6時15分くらいに来て、7時にケータイのアラームが鳴ったら帰る。でしょ?」
男は微笑んだ顔を未夜へと向けたが、未夜とは目は合わない。
(そんなにも見られてたなんて...。最悪。)
膝の上に置いたギターの取っ手を握る手をみて暗い顔をする未夜。
「殺風景な公園だしすぐ見つかると思ってたんだけど、未夜が歌ってる時にこっそり後ろのベンチに寝っ転がってみたら全然未夜は気付かないからさ。それからはほぼ毎日未夜の後ろのベンチで歌を聞いてたんだ。」
男はあまり未夜の表情を気にしていないようだった。
そんな男に半分呆れながらも一番気になっていたことを尋ねる。
「名前...何で知ってんの?」
「それは、前に圭が教えてくれたから。」
男は微笑んだ顔を未夜へと向けたが、未夜とは目は合わない。
(そんなにも見られてたなんて...。最悪。)
膝の上に置いたギターの取っ手を握る手をみて暗い顔をする未夜。
「殺風景な公園だしすぐ見つかると思ってたんだけど、未夜が歌ってる時にこっそり後ろのベンチに寝っ転がってみたら全然未夜は気付かないからさ。それからはほぼ毎日未夜の後ろのベンチで歌を聞いてたんだ。」
男はあまり未夜の表情を気にしていないようだった。
そんな男に半分呆れながらも一番気になっていたことを尋ねる。
「名前...何で知ってんの?」
「それは、前に圭が教えてくれたから。」