背中を合わせて【完】
初めて気づいた零の気持ちに、未夜は訂正させた。



「別に悪く思う必要はないよ。怪我もたいしたことないし。」



未夜は自分の手のひらを見た。


ちょっとだけかさぶたになっているだけで、もうなんともない。


「昨日のタオル、洗ったら返すから。もうちょっと待ってて。」


「気にしなくていいよー。別にそのまま使っちゃってもいいし。」


「いや、絶対に返すから。」



笑いながら話す零に対して真面目に返す未夜。


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