背中を合わせて【完】
未夜が零と会っていたなんて思ってもみなかった。


零からはそんな連絡は入っていない。


未夜の言葉に圭はどれだけ驚いて、どれだけ焦ったことか...。


出来ることならば、未夜の口から知るよりも先に零から話してほしかった。


『未夜と話をした』と、たったそれだけでいいから。



(零はどうして急にあいつと話なんてしたんだ...。)



零の考えていることがわからなかった。


零から話はちゃんと聞きたいが、今回ばかりは自分から連絡はしたくないと意地を張る圭。


そんな意地が余計自分を苦しませていた。



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