背中を合わせて【完】
一駅分の切符を買って電車に乗り込む零。


きっと圭はかりんに未夜のことは話してないだろう。


でもかりんは圭が話してくれないけど、話してくれないなにかがあることには気づいている。


ずっと一緒にいるからこそ気づかれたのが、他人から見てもあからさまに何かあることを感じさせるのかはわからなかったけど、どっちみち圭は結構重傷なんじゃないかと思った。




(圭。かりんにはこのままずっと、未夜のことを隠していくのか?)



きっと圭は好きなわけでもないし、特に会って話したりしてるわけでもないのだから、かりんに話す必要はないと思ってるんだろう。


そう思う圭の気持ちもわからなくはないが、今日のかりんの様子を見ると少しかわいそうな気もした。


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