背中を合わせて【完】
「6時になったことだし帰るか。じゃ、明日楽しみにしてるよ。」
そういって男は軽く手を振った後、未夜に背を向けて歩っていった。
なんだったんだと呆れる未夜は暫くぼんやりとその男の背中を見つめていたが、公園を出て右に曲がった男は公園を囲うように植えられている植木によって姿が見えなくなる。
未夜もギターケースを背負って公園の出入り口まで行くと、さっき男が曲がったのと逆の方向へ歩き出す。
公園から歩いて15分のところに築20年くらいの一軒家、未夜の家がある。
周りには真新しい家が並んでいて、今流行のニュータウンなんて呼ばれ始まった住宅地だ。
未夜が小さかった頃は家の周りには空き地や小さな公園があって子供達のいい遊び場だったのに、今ではそのときの風景がみじんも感じられない。
そういって男は軽く手を振った後、未夜に背を向けて歩っていった。
なんだったんだと呆れる未夜は暫くぼんやりとその男の背中を見つめていたが、公園を出て右に曲がった男は公園を囲うように植えられている植木によって姿が見えなくなる。
未夜もギターケースを背負って公園の出入り口まで行くと、さっき男が曲がったのと逆の方向へ歩き出す。
公園から歩いて15分のところに築20年くらいの一軒家、未夜の家がある。
周りには真新しい家が並んでいて、今流行のニュータウンなんて呼ばれ始まった住宅地だ。
未夜が小さかった頃は家の周りには空き地や小さな公園があって子供達のいい遊び場だったのに、今ではそのときの風景がみじんも感じられない。