背中を合わせて【完】
*****

それからというものの、圭は教室にいる機会が増えた。


圭にそうさせたのはもちろん未夜の存在。


話しかけることもなく、ただ隣の机の方を1日数回見るだけ。


それだけで圭はなぜか居心地がよかった。


どこを見てるんだろう。


なにを考えてるんだろう。


ただそう考えるだけで、特にそれ以上のことは望まなかった。


彼女がいるのにそう言うことを考えている自分に自己嫌悪することもしばしば。


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