背中を合わせて【完】
あのまま中途半端な気持ちで付き合い続けることは出来なかったから、別れを告げる決心をした。


それだけ圭も以前までは真剣に付き合っていたんだ。



「俺はクラスが一緒でも、未夜に話しかけるつもりはないんだ。」



突然の圭の発言に零は当然のように驚いた。



「なんで?身近にいる圭が話しかけるのは自然だし、自分の気持ちを知るのにもいい機会じゃん。」


「どうしても。だからおまえに頼みたいことがあるんだ。」


「何?」


「バイトがなくて時間に余裕がある日だけでかまわないから、未夜が毎日行ってる公園に行ってほしいんだ。別に声をかけなくていいから。」



零にそうさせたい圭の気持ちはわからなかった。



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