背中を合わせて【完】
そう心配して動けないでいる凛を他所に、未夜は最近気がついたことがある。



(ゆうくんも凛のこと好きなんだと思うけど...。)



話しているときにちょっと頬を染めて照れてるところとか、凛にそっくり。


でも、凛にそのことは教えなかった。


きっと2人の恋は、誰かの力を借りなくても成立すると思ったから。




そっと見守る未夜のそばで凛と祐紀の恋心はふくらみ、2人を見ていると微笑ましくなった。


体育祭の準備で帰りが遅くなり始めたとき、電車で帰る方向が一緒だからと凛と祐紀が2人で帰るようになる。


その日から未夜が凛の口からいい報告を聞くまでは、そんなに日は経たなかった。



< 171 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop