背中を合わせて【完】
圭の家に着く頃にはもうすっかり暗くなっていて、圭の母親が仕事から帰ってきていた。



「おかえりー。なんだ零も一緒か。飯食うだろ?」


なんとも男前の口調。


圭の家はシングルマザーで、若くして圭を生んだ母親と3歳の双子の弟との4人暮らしだ。



「お邪魔します。かなこさん今日もきれいっすねー。夕飯はありがたく頂きますよ。あっ、ついでに明日の朝食もありがたく頂きます。」


「おうよ!零は飯作るの手伝えよー。圭はツインズを風呂に入れてこい。」



かなこと呼ばれる圭の母が言ったツインズとは双子の弟のことだ。


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