背中を合わせて【完】
「13時ですね。大丈夫ですよー。」


『じゃあ頼んだぞー。』



男が返事する間もなく一方的に相手は電話は切った。


ため息をついた男は結局テーブルまで歩いていく。


やっと手にすることの出来たマッチでタバコに火をつけて、卓上カレンダーを手に取った。


R20と書いてある今日の日付の欄にボールペンでT13と書き加える。


暗号のような文字がびっしりと書かれたそれは、他人には解読不可能であろう。


一服するとテーブルの上にあった空き缶のなかにタバコを入れる。


ジュッと火が消えた音を確認すると携帯のアラームを12時にセットし、ベッドに横になった。


部屋の時計は7時をまわっている。


男が寝るまでそれほど時間はかからなかった。
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