背中を合わせて【完】
「大丈夫。毎朝ね、家の周りを散歩してるんだ。その散歩途中に会うだけだから散歩に行くのやめてみるよ。」



初めて人に明かした未夜の朝時間。


本当は散歩とはちょっと違うけど...。



「本当に大丈夫?」



凛の心配はつのるばかり。



「うん。またなにかあったら相談するね。心配してくれてありがとう。」



凛に心配をかけないためにも、未夜はあの公園に行くのはもうやめようと思った。


借りていたタオルも返したし、怪我したときに気遣ってくれたお礼も伝えたし。


なにより、あの場所ではもうギターを弾きながら歌えないから。





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