背中を合わせて【完】
*****

そんな未夜の決断も知らないで、零はいつも通り朝になるとあの公園で待っていた。


未夜の姿が現れなくても、6時まで。



公園に行かなかった未夜は久々にギターを背負って、公園とは逆方向の道を散歩していた。


どこかギターを弾ける場所はないかと探し歩いて。


すっかり住宅地と化してしまったこの土地では、やっぱりいい場所は見つからなかった。


結局散歩をしただけで6時になってしまう。


家に帰りながら公園の風景を思い出す。


あのベンチに零は今日座ったのだろうかと...。



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