背中を合わせて【完】
「俺、あからさまに未夜に避けられてる気がするんだ。毎日公園に来ないしさー。」


「え?あんたまだ公園に毎朝行ってるの?」


「そうだよ。いつも通り毎朝5時から6時まで。俺はてっきり未夜が風邪でもひいたのかと思ってたよ。」



公園に未夜が行かなくなればすぐに零もあの公園からいなくなると思ってた。


なのに毎朝1人で1時間も公園にいたなんて...。


きっとあの公園は未夜がいるから零がくるんだと思ってた。



(なのに...その私の考えは間違ってたの?)



そんなことを考えているうちに家の近くまで来てしまった。


結構走ったのに、それでもついてきた零の体力に少し驚く。


けれど、今はそんなことを考えている場合じゃない。


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