背中を合わせて【完】
あまり気にはしていなかったが、ふと思い返すと圭の姿は朝からずっと見えなかった。


4限目の授業が終わってみんなが購買へと走っていく。



「さぁて。私のブルーな原因を聞いてもらおうかな。」



お弁当の包みを抱えた凛は未夜の机の前に立っていた。


オッケーと未夜が返事をすると、ちょっと口を尖らせたような顔で凛が質問をする。



「付き合ってるのにケータイを見せられないって、絶対何かやましいことがあると思わない?」



どうよと言わんばかり口調で未夜の顔を伺ってきた。



「付き合っててもプライバシーってものはあるんじゃない?」

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