背中を合わせて【完】
(すごいなぁ...。ちゃんと自分のやりたいことが明白なんだ。)



零の大きな夢に、零の姿さえも大きく見えた。



「来年にはどこかの国へ、数ヶ月だけでも旅をしようかなって思ってるんだ。」


「来年?」


「うん。みんな高校を卒業して進学したり、就職したりするでしょ?俺も同じように1歩進みたいと思って、3年間お金を貯めて海外に行くことを目標にしてたんだ。」


「すごいね、大きな夢。零が頑張る理由はそこにあったんだね。」


「この夢を話したのは圭と未夜だけだよ。」



当然のようにその言葉に未夜は驚きを隠せなかった。
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