背中を合わせて【完】
恋愛経験なんてほとんどない未夜が今までは凛の恋愛に協力してきた。


それでも今は、彼氏のいる凛の言葉のほうが説得力がある。



「きっと未夜の恋はまだ芽生えたばかりなんだね。」



未夜は今までに人を好きになったことがないわけじゃない。


なのに今更友達に『好き』ということから教えられるなんて、変な感じだった。


別に初恋でもないのに。



「まだ、よくわかんないよ。」


「零君には会ってる?」


「うん。」


「じゃぁ、これからが楽しみだね!」



凛がいったい何に対して楽しみなのかよくわからなかった。
< 297 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop