背中を合わせて【完】
「そ、そうそう!だからゆうくんは聞いちゃダメ〜。」



そんな凛の姿は男から見てはもちろん、女から見ても可愛いかった。


本当かよーと、はにかみなが笑う祐紀の顔と凛のちょっぴり照れた顔は、未夜にとって相変わらず微笑ましい光景だ。



「ゆうくんこそどうしたの?」



きっとドキドキしてるんであろう凛は、その状況を切り抜ける為に祐紀に話をふる。



「あ、そうそう。今日の放課後にカラオケ行かないか?さっき割引券もらったんだよ。凛は間違いなく行くだろうけど。ネコちゃんは行ける?」



凛はまだうっすらと染まったままの顔で、もちろん!と嬉しそうに親指を立ててグーサインを出した。
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