背中を合わせて【完】
「昨日零と手を繋いで零の家に行くあなたを見かけたから。」



人に見られていたとは思っていなくて、思わず未夜の顔が火照る。



「零と付き合ってるの?」


「ち、違います!!」



慌てて訂正するも、女性はふぅんと冷たく返すだけだった。



(やっぱり、付き合ってもいないのに手を繋いで歩くって、普通じゃ考えられないよ...ね。)



「でも、毎朝会ってるでしょ?」



毎朝会ってることを知られても何もやましいことはないのに、ギクリとした未夜がいた。



「...はい。」
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