背中を合わせて【完】
「うん、うん。ありがとう。未夜にそう言ってもらえるのは嬉しいよ。」



零は再び未夜の涙を拭った。



「それでも俺は、やっぱり11月に行くよ。」



そう言って零は立ち上がった。


未夜は今すぐ零がこの場から居なくなってしまうような錯覚に陥って、慌てて立ち上がる。



「待って!私、零のそばにいたい、よ。」



ちゃんと自分から零を見て、必死に訴えた。



「好き。」


「私は、零が好きだから!」


「だから...離れたくない、よ...。」
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