背中を合わせて【完】
放課後。


零が居たらどうしようと、緊張しながら屋上専用階段へと向かう未夜。


3階から階段を上ると、そこには屋上への扉がある。


屋上は立ち入り禁止で施錠されているから、扉の前の階段に圭は居るはず。


階段を上って踊り場に着くと、未夜は壁から恐る恐る顔をのぞかせた。


そこには屋上への扉に背中を預けて座っている圭がいた。


零の姿がないことに未夜が安心していると、圭が未夜の姿に気づく。



「よぅ、呼び出して悪いな。」


「ううん、大丈夫。」



圭とこうして2人きりで話すのは過去に1回しかない。


零の名前を圭に聞いたときのみ。
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