背中を合わせて【完】
「今日は久々に中華か。うまそう。」



部屋着に着替えた父親がキッチンに入ってきた。


冷蔵庫に入ったビールを片手に料理を覗いてくる。



「食べ終わったらすぐに流しでお皿水に浸けてよね。お母さんがいつも汚れが落ちないって言ってるんだから。」



わかったと言いながら早速ご飯を食べ始める父親。


以前は父親と夕食を食べていたけれど、残業が続いた時期からバラバラに食べるようになった。


そして、母親が帰ってくるのはもっとあと。

< 39 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop