背中を合わせて【完】
零は眉を下げて笑う。


圭にはそんな零を見ているのが少し辛かった。


夢を決意して家をでて、人一倍必死に働いてきた零。


その頑張りを一番近くで見てきたつもりだった。


でも結果、零の背中を押したのは圭ではなくて未夜だ。


零は未夜のことが好きなのに、日本を発とうとしている。


しかも圭が今でも未夜のことが好きだと思って、未夜の気持ちに素直になれなかった。



(俺はなんのために零の近くにいたんだ...。)
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