背中を合わせて【完】
零と未夜が手を繋いで屋上から室内に入ってくると、その姿を見た凛は今にも叫びそうなくらい嬉しそうにしてくれた。


圭も一安心したように笑いかけている。


凛の興奮を3人で押さえて、静かに学校を出た。


圭が先輩を読んでくれて、校門の前には既に車到着している。



「本当に空港まで見送りに行かなくていいの?」



零と圭が車に乗り込む姿を見て、凛は不安そうに未夜の顔を伺う。



「いいの。もうたくさん話したし、別れなんて思いたくないから。」



未夜は晴れたような顔をしていた。


車に乗り込むと、零は窓を開けてひょっこりと顔を出す。
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