背中を合わせて【完】
*****

空港に向かう車内。



「圭が未夜に協力するとは驚いたよ。」



零がいたずらそうに笑いかける。


圭が何も答えずに窓の外を見ていると、零は言葉を続けた。



「俺が未夜をふったのは、圭が未夜のことを好きだったから。」



今度は零の言葉を無視出来ずに、零の方へと視線を移した。


その視線の先にいた零は、舌を出して笑った顔を圭に向けている。


圭は外れクジを引いた気分だ。
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