背中を合わせて【完】
「香奈が俺を幸せにさせてあげられないってことはないよ。俺は香奈と過ごした時間も幸せだったし、今こうして気持ちを伝えてくれたことにも幸せを感じるから。ありがとうね、香奈。」



零は気づいていない。


香奈が零に惹かれるのは、そういう零の姿だってことに。


なんでもプラスに考えて、更にみんなをプラスの方向へと導く。


そんな零がとても好きだった。


現に今香奈も零の言葉で嬉しくなったから。



「気をつけてね。」


「うん、またみんなで遊ぼう!。」



そう言って、みんなと別れを告げて飛行機に乗り込んで行った。


零は日本を発つことが出来たんだ。
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