背中を合わせて【完】
「それでね、私特待で入学出来るようになったんだけど。学校の寮に入ることになったから、卒業したらすぐにあっちに引っ越すの。」


「そ、...っか。たまには遊びに行くね。」



卒業しても凛とは変わらずに仲良しでいたいと思っていたから、少し淋しかった。


卒業してからはお互い別々の生活をするから、遠くに住むことになれば、凛と会うことも簡単じゃなくなる。



「うん、遊びにきてね。私もこっちに帰ってきたときには未夜と会いたいし。」


「あ、実は私も卒業したら引っ越すつもりなんだ。」


「えぇ!?どこ...行っちゃうの?」



未夜が思っていた以上の凛の驚き顔と心配したような口調に、ちょっと大げさに言い過ぎたかと後悔した。
< 442 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop