背中を合わせて【完】
「プロは目指すつもりはないけど、少しでも多くの人に聞いてもらいたいなって思って。」


「昔のバンド仲間でミュージックバーを経営してる人がいるんだ。そこで歌わせてもらえないか聞いてみようか?」



路上で歌うくらいのことを考えていた未夜にとっては、大きい舞台に感じた。


緊張と不安で大丈夫と言いたいところだけど、勇気を出して言う。



「う、ん。ありがとう。私頑張ってみるよ。」



またひとつ前進した。


仕事が決まったことといい、なんかトントン拍子に決まりすぎて怖いくらいだ。


それでも嬉しさと楽しみで、興奮した夜を過ごした。
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