背中を合わせて【完】
玄関に立ったままそんなことを虚しく思っていると、まだドアの奥から別の女が2人姿を現す。


1人はつぶれているようで、片方の女が必死に身体を支えながら大丈夫?と声をかけていた。



「あ、零。こんな時間に押し掛けて本当にごめんね。止めたんだけど全然聞かなくて...。」



酔いつぶれた女の身体を支えている黒髪の女は、4人の中では一番酔っていないようだ。



「しょうがないな。大体は想像つくからとりあえず中に入りなよ。」



零は黒髪の女の苦労を察して、酔いつぶれた女を抱きかかえてベッドに運んだ。



「えぇぇー。那奈ばっかりずーるーいー!レイレイ、あずさにもお姫様だっこしてよー。」



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