背中を合わせて【完】
玄関で零に抱きついたあずさという女は遠慮のない声のボリュームで言った後、これまた遠慮のない力で零に体当たりして抱きついた。


そんな騒ぎのなかでも那奈(なな)という女はベッドの上でぐっすりと眠っている。



「いてぇよ、あずさ!てかおまえらもう少し声小さくしろよ。近所迷惑だろうが。」


「わかったからー、レイレイも一緒に飲もう〜。」


もうひとりの女はテーブルの上にあったものをみんな床において、コンビニ袋からお酒やらお菓子やらを広げながら零に声をかけた。


(絶対にこいつらわかってないな...。)



零に抱きついてたあずさはテーブルに置かれたお酒を見て零から離れた。



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