背中を合わせて【完】
「俺は本当にたくさんの人に心配かけてるんだな。」



零は真っ暗な空を見上げる。


まだ星がきれいだった。



「でもその分、いい友達に恵まれて俺は幸せだなーって感じるんだ。」


「そうだね。零は幸せものだよ。だからこそ、その多くの友達を悲しませるようなことにはならないでね。」



香奈の話は、きっと零が疲労で倒れたりすることを心配しての言葉だとわかった。



(本当に俺は幸せ者だな。香奈の言う通り、みんなに心配ばっかりかけないように気をつけないと。)



零はきれいな星空にそのことを誓った。


心の中でひっそりと...。


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