夢みて何が悪い!


『良かった良かった、頑張ってね柚乃』


なんて、

美紗はお気楽に笑ってるけど
こっちは何をどうしたらいいのか
全くわからない。


今まで積極的に誘ったりなんて
したことなかったし
こんなにドキドキなんてものも経験
してこなかった。


あぁ……
世の中の女の子はいちいち
こんな思いをしながら恋愛してるのよね

大変だゎ…


なんてなんか私、おばさんぽい?



帰り道だって、美紗に
やっとまともな恋愛かぁ
何て言われちゃうし。

私って、そんなに恋愛してなかったのかなぁ
なんてちょっと、ううん
だいぶショックだったりして。


だって、漫画見て理想抱いてたわけだし
それなりに恋愛してるつもりだったし?


『じゃあ明日頑張るんだよ?じゃあね』


少し遠くから来てる美紗は
最寄り駅で降りる私にそう言って
手を振って帰っていった。



だから何を頑張るのよってば。





< 33 / 119 >

この作品をシェア

pagetop