夢みて何が悪い!
『良かった良かった、頑張ってね柚乃』
なんて、
美紗はお気楽に笑ってるけど
こっちは何をどうしたらいいのか
全くわからない。
今まで積極的に誘ったりなんて
したことなかったし
こんなにドキドキなんてものも経験
してこなかった。
あぁ……
世の中の女の子はいちいち
こんな思いをしながら恋愛してるのよね
大変だゎ…
なんてなんか私、おばさんぽい?
帰り道だって、美紗に
やっとまともな恋愛かぁ
何て言われちゃうし。
私って、そんなに恋愛してなかったのかなぁ
なんてちょっと、ううん
だいぶショックだったりして。
だって、漫画見て理想抱いてたわけだし
それなりに恋愛してるつもりだったし?
『じゃあ明日頑張るんだよ?じゃあね』
少し遠くから来てる美紗は
最寄り駅で降りる私にそう言って
手を振って帰っていった。
だから何を頑張るのよってば。