夢みて何が悪い!
『ちょっと、今柚乃が話してるんですけど?要件を聞くか聞かないかは、先輩次第ですよねー?』
美紗はニッコリ笑いながら
女の人たちに向かって言う。
女の人たちはまた睨み付けるけど
蓮斗が
『ちょっと、わかったから。柚乃?向こういこう』
そう押さえてくれたから
なんとか喧嘩にはならなかった。
『あの、ゴメンね』
少し離れたところに
移動した私達はため息をついた蓮斗に
そう謝った。
やだなー…
困らすの。嫌われたくないじゃん。
『なんで柚乃が謝るんだよ?』
『だって、私のせいじゃない。』
『だからーなんで?』
『私が蓮斗をデートに誘うなんてことさなけれ……ば……あ』
慌てて口を押さえる私。
今、デートって言っちゃった?
言っちゃったね、完璧。
目の前ではポカーンとしてる蓮斗。
いや、言わなきゃなんだけどさ。
デートはカップルがすることで
付き合ってもない私から
デートなんてただの勘違い女じゃん。