夢みて何が悪い!
『な、公園あるしベンチ座ろ』
優しく言ってくれる蓮斗の声に
少し胸が軽くなる。
もう夕方過ぎてるからか
少し肌寒い。
『寒くねぇ?』
『ん、大丈夫』
『これ着とけ』
そう言って羽織ってた服を
私の肩にかけてくれた。
うぅー…
また胸が締め付けられる。
なんだ、この元ヤンなのに
優しい人は!
知れば知るほど
好きになる自分が、少し怖い。
『で、なんで泣いてんの 』
『蓮斗ってさ、誰にでも優しい訳?』
あ、ちょっと違うな。
頭撫でること言おうとしたのに。
『ん?さぁ、俺みんなの前でキャラ作ってるしわかんねーな』
『そのキャラは優しいのですか』
『んーキャラ作ってる時点で優しいよりも偽ってるし優しくはないでしょ』
なるほど。
でも、偽ってたとしても
他のひとになでたりするのはな、
嫌なんだけどな。
『…もしかして、頭なでたやつ?…』